高配当銘柄は、不労所得を得る魅力的な選択肢の一つです。
しかし、高配当銘柄を選ぶ際には、注意すべき点があります。
以下では、高配当銘柄を選ぶ際に見るべき項目と、注意すべき点について解説します。
※投資や個別銘柄を推奨するわけではありませんので、参考までにしてください。また、投資は自己判断でお願いします。
配当利回り
配当利回りは一般的に3%以上であると高配当銘柄とされており、「年間配当額÷株価」で表します。
ただし、単純に配当利回りが高いということは、株価が下落している可能性もあります。そのため、配当利回りだけで銘柄を判断するのではなく、他の指標も合わせて確認する必要があります。
配当性向
配当性向は、企業が配当として投資家に還元する利益の割合を示します。概ね30%前後を目安とする場合が多いです。
配当性向が高いということは、企業が利益の一部を配当として投資家に還元する姿勢が強いということです。
ただし、配当性向が高すぎるということは、企業が将来の成長に向けた投資を控える可能性があるため、過度に高い場合は注意が必要です。
業績
企業の業績は、株価や配当に影響を与え、業績が良好である企業は、配当利回りが高くなる可能性があります。
直近5年間の業績をチェックし、売上高や利益などがどのように推移しているかチェックしましょう。
また、業績が良好である企業は、将来的な配当増配や株価上昇の可能性が高いとされます。
配当の持続性
高配当銘柄を探す際には、配当の持続性も重要なポイントです。
2019年から始まったコロナウィルスによる業績悪化の中でも、配当を減配することなく持続できた企業など多くあり、株主還元の姿勢が見て取れます。
そのため、企業の財務状況をしっかりと調べ、将来的にも配当を維持できるかどうかを確認する必要があります。
参考までに以下は日本株の代表的な連続増配銘柄です。
連続増配30年以上
- 花王(4452)・・・連続増配32年(2022年時点)
連続増配20年以上
- SPK(7466)・・・連続増配24年(2022年時点)
- 三菱HCキャピタル(8593)・・・連続増配24年(2022年時点)
- リコーリース(8566)・・・連続増配22年(2022年時点)
注意すべき点
- 高配当利回りのリスク
- 高配当銘柄は、配当を維持するために、必要以上に利益を分配する可能性があります。そのため、将来的な業績低迷や不況の際には、配当が減配される可能性があります。
- 株価が下落しているだけ
- 配当利回りが高すぎる銘柄は、単に株価が下落しているだけの可能性があります。株価下落の要因が何なのかしっかり把握することが大事であり、企業の今後の動向に注意しなくてはいけません。一方、配当権利日後に株価が下落することも良くありますが、自分が監視銘柄としてチャンスを伺っている銘柄であれば、狙い目かもしれません。
- 企業の業績が低迷している場合
- 企業の業績が低迷している場合には、配当が減配される可能性があるため注意が必要です。ゆえに企業の業績を十分に調査し、将来的な業績の見通しを確認することが必要です。
- 業界の動向に注目
- 企業が所属する業界の動向に注目することも重要です。競合他社の動向や、規制環境の変化などが、企業の業績に影響を与えることがあります。業界の動向を確認し、企業の業績に影響を与える要因を把握することが重要です。
- 業種の選択
- 高配当銘柄を探す際には、業種の選択も重要です。業績の安定している業種や需要が安定している業種の銘柄を選ぶことで、配当の持続性が高まります。また、景気変動に強い銘柄を選ぶことで、配当の変動リスクを軽減することができます。
まとめ
高配当銘柄を選ぶ際には、配当利回り、配当性向、業績、配当の持続性などを考慮することが必要です。
また、配当利回りが高すぎる銘柄や、配当が支払われるタイミング、業績が低迷している場合、業界の動向に注目することが大切です。
投資目的によっては、配当利回りが高い銘柄は、配当を優先する投資家に適していますが、成長性を重視する投資家には適していない場合もあります。なので、自身の投資目的やリスク許容度を考慮し、適切な銘柄を選ぶことが必要となってきます。
以上のように、高配当銘柄を選ぶ際には、配当利回り、配当性向、業績、配当の持続性などを考慮することが重要です。
そして適切な情報を入手し、投資判断を慎重に行い、リスク管理を十分に行うことが大切です。
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